ハブラシの起源

こんにちは、井関です。

先日、学生時代のバイト友達にこんなことを言われました。

「ハブラシっていつからあるの?人はいつから歯って磨いてるの?」

???知らない。歯医者としてさらっと答えられたらかっこ良かったのですが、全く知りませんでした。 ということで調べてみました。

なんと!紀元前5千年のバビロニア人は、麻の繊維を指に巻き、歯の清掃をしていたらしいです。 そうして歯磨きは、バビロニア人からギリシア人へ受け継がれていき、ギリシア人は、さらに口をすすいで歯ぐきにマッサージを施すことを考案したと言われています。

日本には、538年に仏教とともに歯木というものが伝わり、歯木の先1cm位を石で叩いたり、歯で噛み砕いたりしてボサボサにし、それを良く噛んで僧は仏前に礼拝する前に身を清めるために歯を磨いたそうです。これが、日本での歯磨き習慣の始まりです。 医学的な見地からでなく、信仰とともに始まったんですね。

現在の形になったのは1498年で(ちゃんとこんな正確なデータがあるのにびっくりです!)、中国の皇帝が世界初の歯ブラシを使い始めました。この歯ブラシは、骨や竹の台に、豚の固い毛をかまぼこ形に植え付けたもので、歯の衛生はこのときから向上し始めたのです。

一方、江戸の庶民は房楊枝と歯磨き粉とを使用し、歯磨きを行なうことが日常習慣となっていました。房楊枝とは、小枝の先端を煮て叩き、針ですいて木の繊維を柔らかい房状にしたもので、当時の浅草寺には200軒もの房楊枝屋が並ぶほどの繁盛ぶりだったみたいです。

その後、1903年に小林富次郎商店(現在のライオン)が「萬歳歯刷子」を発売しました。 ライオンさん凄いです。

ちなみにナイロンで作った毛先が出来たのは1938年のアメリカです、ちょうどこの頃、中国で内戦や日本との戦争が起こり、東アジアの豚の毛が手に入りにくくなっていて開発されたのです。

調べてみると、なかなか興味深かったです。 昔っから、人は、歯磨きをした方が良いってことを本能的に分かっていたのですね。