ペリオスコピーとは?歯ぐきの中を確認しながら行う歯周病治療

はじめまして。歯科衛生士の細田です。今回初めてブログを書かせていただくことになりました。少しでもわかりやすくお伝えできるようにまとめましたので、どうぞよろしくお願いいたします。

今回は、歯ぐきの中を確認しながら行う歯周病治療についてお話しします。そのときに使用するのが「ペリオスコピー」という機器です。

ペリオスコピーは、歯と歯ぐきの境目にある歯周ポケットの中に挿入し、内部の状態を確認するための直径約1mmのとても細いカメラです。

サブタイトルにもありますが、歯ぐきの中を実際に見たことがある方は、ほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。

「歯ぐきの中ってどうなっているの?」
「そもそも歯周ポケットって何?」

そう思われる方も多いと思います。歯周ポケットについては、また別のブログで詳しくご紹介します。

では、ペリオスコピーについて少し詳しくお話しします。

ペリオスコピーとは?

ペリオスコピーは、直径約1mmの超小型カメラ(ファイバースコープ)を歯周ポケットの中に挿入し、歯ぐきの内部の状態を確認できる機器です。

歯ぐきの中に付着した歯石や炎症組織を約40〜50倍に拡大し、モニターで確認しながら治療を行うことができます。

インジケーターを装着したペリオスコピーの本体
操作するためのインジケーターをつけた状態のペリオスコピーです。
先端のカメラ部分の画像です。

ペリオスコピー先端のカメラ部分
先端のカメラ部分の画像です。

マイクロスコープとの違い

ここで、よく使用されるマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)との違いを簡単にご紹介します。

項目 マイクロスコープ ペリオスコピー
見る場所 歯の表面・口腔内 歯ぐきの中(歯周ポケット内)
仕組み 外から拡大して見る顕微鏡 小型カメラを歯周ポケット内に挿入
主な用途 精密治療(根管治療・虫歯治療など) 歯周病治療
拡大倍率 約3〜20倍 約40〜50倍
見え方 外側から細かい部分を確認 歯ぐきの中を直接観察
特徴 精密な歯科治療を可能にする 歯石や炎症組織を確認しながら治療可能
治療のメリット 精密で丁寧な処置が可能 歯石の状態を確認しながら処置しやすい

このように、どちらも「拡大して見る」機器ですが、見る場所が大きく異なります。

マイクロスコープは歯の表面などを外から拡大して観察する機器ですが、ペリオスコピーは歯ぐきの中を直接確認できるカメラです。

ペリオスコピーを使う理由

これまで歯周病治療では、歯ぐきの中の歯石を感覚を頼りに除去する場面もありました。

しかしペリオスコピーを使用することで、歯ぐきの中をモニターで確認しながら歯石を取り除くことができます。

ペリオスコピーで歯周ポケット内の歯石を確認しながら処置するイメージ
モニターで歯石を確認しながら処置を行っている様子です。

そのため、歯石の状態を確認しながら、より丁寧に歯周病治療を進めやすくなります。

また、状態によっては外科的な処置を避けられる可能性もあります。

導入している歯科医院が限られる理由

当院では、約6〜7年前にこの機器を導入しました。現在、日本国内でも導入している歯科医院は多くなく、約33台ほどと聞いています。

「そんなに良い機械なら、すべての歯医者さんにあればいいのでは?」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、

  • 機器自体が高価であること
  • 高倍率での治療になるため時間がかかること

などの理由から、導入している歯科医院は限られています。

私たち歯科衛生士にとっても、歯周病治療を行ううえでとても大切な機器のひとつです。

次回のブログについて

次回のブログではなぜペリオスコピーがいいのか、メリットや保険診療との違いについてご紹介します。

最後までご覧いただきありがとうございました。

歯科衛生士 細田

歯周病は自分で治せる?歯みがきだけでは改善しにくい理由

先月のブログをご覧いただき、ありがとうございます。今回の記事を担当するのは、歯科衛生士4年目の勝倉です。よろしくお願いいたします。

「歯周病は歯みがきすれば治りますか?」
「歯みがきを頑張っているのに治らないのはなぜですか?」

このようなご質問を患者さまからいただくことがあります。

歯みがきのときに痛みはないのに血が出る、フロスに血が付く、口臭が気になる、といった症状はありませんか。こうした症状がある場合、歯周病の可能性があります。

歯周病は、成人の多くにみられる身近なお口の病気です。歯みがきで歯周病が治ると思っている方も少なくありません。

しかし実際には、進行した歯周病を歯みがきだけで改善することは難しいのが現実です。

この記事では、歯周病の重要なポイントである「歯周ポケット」と、セルフケアの限界、そして歯科医院での治療の必要性について解説します。

歯周ポケットとは?

歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの境目にある溝(歯肉溝)のことです。

健康な歯ぐきの場合、この溝の深さは1〜2mm程度で、歯みがきによって汚れを落としやすい状態です。

健康な歯周組織のイメージ図
この段階では歯ブラシでの対策ができますね

しかし歯周病が進行すると、

  • 歯ぐきが炎症を起こす
  • 歯ぐきが下がる
  • 歯と歯ぐきの間が深くなる

という状態になり、歯周ポケットが4mm以上に深くなることがあります。

この歯周ポケットの中には、

  • 歯周病菌
  • 歯垢(プラーク)
  • 歯石

がたまり、炎症がさらに進行することがあります。

問題は、この深いポケットの中には歯ブラシが届きにくいという点です。

歯周ポケットが深くなった重度歯周炎のイメージ図

セルフケアの限界

毎日の歯みがきは歯周病予防にとても大切ですが、セルフケアだけでは取りきれない汚れがあります。

特に問題になるのが次の2つです。

① 歯石は歯ブラシでは取れない

歯垢(プラーク)は時間が経つと硬くなり、歯石になります。

歯石になると、

  • 歯ブラシでは落ちない
  • 表面がザラザラして菌が付きやすい

という特徴があり、歯周病の進行に関わる原因の一つになります。

そのため、柔らかいプラークの段階で歯ブラシを当て、落とすことが大切です。

② 歯周ポケットの奥の汚れ

歯周ポケットが深くなると、

  • 歯ブラシが届かない
  • 細菌が増殖しやすい
  • 炎症が続く

という悪循環が起こります。

そのため、歯みがきを頑張っていても症状が改善しないことがあるのです。

ではどうしたらいいのでしょうか?

歯周病を改善するためには、歯科医院での専門的な治療が重要になります。

歯科医院では主に次のような治療を行います。

① スケーリング(歯石除去)

専用の器具を使って、「歯石」や「プラーク」を取り除きます。これは、歯ブラシでは取れない汚れを除去する基本治療です。

② ルートプレーニング

歯周ポケットの奥にある「歯石」や「細菌のかたまり」を取り除き、歯の根の表面をなめらかに整えます。これにより、細菌が付着しにくい環境を作ります。

③ 定期的なメンテナンス

歯周病は再発しやすい病気のため、

  • 定期検診
  • クリーニング
  • 正しいブラッシング指導

などを継続することが大切です。

まとめ

歯周病は、初期段階であればセルフケアで改善が期待できる場合もありますが、進行した歯周病は歯みがきだけでは改善が難しい病気です。

特に重要なポイントは次の3つです。

  • 歯周ポケットが深くなると歯ブラシが届きにくい
  • 歯石は自分では除去できない
  • 歯科医院での専門的な治療が必要になる

歯ぐきの腫れや出血などの症状がある場合は、早めに歯科医院で相談することをおすすめします。早期発見・早期治療によって、歯周病の進行を防ぎやすくなります。

次回のブログについて

次回は、当院でも取り入れている歯周病治療の方法の一つである「ペリオスコピー」についてお伝えします。ぜひご覧ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

歯周病治療では何をするの?歯ぐきの中の歯石の取り方を歯科衛生士が解説

先月のブログをご覧いただき、ありがとうございます。今回の記事を担当するのは、歯科衛生士として11年目になる小池です。ご覧いただく方にとって、役に立つ歯科の情報をお届けできれば嬉しいです。よろしくお願いいたします。

前回は、歯ぐきの中にある「見えない歯石(縁下歯石)」についてお話ししました。

歯ぐきの中にできる歯石は外から見えにくく、歯ぐきの炎症が続く原因の一つになることがあります。

患者さまからも、「歯ぐきの中の歯石ってどうやって取るの?」「歯ぐきの中の歯石を取るなんて怖そうだね」といったご質問をいただくことがあります。

では、歯科医院ではこの歯ぐきの中の歯石をどのように取り除いているのでしょうか。

歯周病治療の基本は、「歯石を取り除くこと」です。

特に大切なのは、歯ぐきの中にある歯石や細菌のかたまり(プラーク)をできるだけ取り除き、炎症が続きにくい状態に整えていくことです。

歯ぐきの中に付着した歯石のイメージ

 

※石のように見えるものが歯石です。見える部分だけでなく、歯ぐきの中の深いところまで付着していることがあります。

歯石を取る場所によって、処置の目的や使う器具が少し異なることをご存じでしょうか。

スケーリングとは?

歯石を取り除く処置を「スケーリング」といいます。

スケーリングでは専用の器具を使って、

  • 歯の表面の歯石
  • 歯ぐきの中の歯石

を取り除いていきます。

歯ぐきの状態によっては、数回に分けて治療を行うこともあります。

スケーリングで使用する器具

 

※スケーリングで主に使う道具です。左が超音波スケーラー、右が鎌型スケーラーです。

ルートプレーニングとは?

歯ぐきの奥深くまで歯石がついている場合は、ルートプレーニングという、歯の根の表面をなめらかに整える処置を行うことがあります。

歯の根の表面をきれいにすることで、

  • 細菌が付きにくくなる
  • 歯ぐきの炎症が改善しやすくなる

といった効果が期待できます。

ルートプレーニングで使用するキュレットスケーラー

 

※ルートプレーニングでは、部位に合わせたキュレットスケーラーを使います。

見えない歯石はどうやって取っているの?

「歯ぐきの中の歯石は、どうやって確認しているの?」と思われるかもしれません。

しかし、歯ぐきの奥の歯石は非常に見えにくい場所にあります。

実際、歯石は歯ぐきの中の約5mmから、深い場合は1cm以上奥に付着していることがあり、肉眼で確認することは難しいことが多いです。

また、歯の根の形は写真のように複雑で、部位によって形が異なります。

歯の根の複雑な形状の例

 

歯ぐきの中の歯石を取るのは簡単ではありません

従来の歯周病治療では、歯ぐきの中の見えにくい歯石に対して、器具の感触を頼りに処置を進める場面があります。

そのため、歯石が深い場所にある場合や、歯の根の形が複雑な場合には、処置が難しくなることがあります。

歯ぐきの中の歯石や細菌をしっかり取り除くことは、実際には容易ではありません。

近年では、直接確認しながら処置を行う方法もあります

近年では、歯周ポケットの中を直接確認しながら歯石除去を行う方法も用いられるようになっています。

当院でも、このような方法を取り入れています。次回以降、その内容についてもわかりやすくご説明していきます。

気になる症状がある方へ

次のような症状がある場合は、歯周病のサインかもしれません。

  • 歯ぐきから血が出る
  • 歯ぐきが腫れている
  • 口臭が気になる

歯ぐきの出血や腫れが気になる方は、早めに状態を確認することをおすすめします。

ウケデンタルオフィスでは、お口の状態を確認したうえで、必要なケアや治療について丁寧にご説明しています。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。

次回のブログについて

次回は、患者さまからよく聞かれる「歯周病は自分で治せない?」についてお伝えします。ぜひご覧ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

歯ぐきの中の歯石とは?出血・腫れが続く原因と受診の目安

今回、3年ぶりにブログを更新することになりました。これから皆さまにとって役立つ情報や、医院での出来事などを、できるだけわかりやすくお届けしていきたいと思っています。

今回の記事を担当するのは、歯科衛生士として9年目になる中村です。どうぞお付き合いいただけますと幸いです。

今回は、歯の表面ではなく、歯ぐきの奥にできる「見えない歯石」について、わかりやすくご説明します。

歯ぐきから血が出る、歯石を取っているのに腫れが続く、口の中がネバネバする。このような症状がある場合、歯ぐきの中にある「見えない歯石」が原因の一つになっていることがあります。

歯石というと、歯の表面につくものをイメージされる方が多いですが、歯ぐきの奥の歯周ポケットの中にも歯石ができることがあります。

歯ぐきから血が出ることはありませんか?

患者さまとお話ししていると、「歯ぐきから血が出るのはなぜですか?」というご相談をよくいただきます。

定期的に血が出る方、たまに血が出る方など、症状はさまざまです。

また、

  • 歯ブラシで血が出た
  • 歯間ブラシやフロスで血が出た

など、出血する場面にも違いがあります。

ご来院の際に、そのような状況を教えていただけると診察の参考になります。

次のような症状はありませんか?

  • 歯みがきをしているのに歯ぐきから血が出る
  • 口の中がネバネバする
  • 歯石を取っているのに歯ぐきが腫れる

このようなお悩みがある場合、歯ぐきの中の歯石が関係していることがあります。

歯石には2種類あります

患者さまから、「歯石を取ったのに、まだ血が出たり腫れている感じがします」というご相談をいただくことがあります。

実は、歯石には2種類あります。

歯ぐきより上の歯石と歯ぐきの中の歯石の違い

歯ぐきより上の歯石(縁上歯石)

歯の表面に見える歯石です。

【特徴】

  • 白っぽい色
  • 比較的やわらかい
  • 通常のクリーニングで取れる

多くの方がイメージする歯石はこちらです。

歯ぐきの中の歯石(縁下歯石)

歯ぐきの中の歯周ポケットにできる歯石です。

【特徴】

  • 黒っぽい色
  • 非常に硬い
  • 外からは見えない
  • 歯ぐきの炎症が続く原因の一つになる

この歯石があると、歯ぐきの炎症が続き、歯周病の進行に関わることがあります。

歯ぐきの中の歯石が付着しているイメージ

歯周ポケット内の歯石に関する説明図

歯ぐきの中に歯石があるとどうなる?

歯ぐきの中に歯石があると、次のような症状が出ることがあります。

  • 歯ぐきの腫れ
  • 歯みがき時の出血
  • 口臭
  • 歯ぐきが下がる
  • 歯がぐらぐらする

歯周病は自覚症状が少ない病気のため、気づいたときには進行していることも少なくありません。進行すると、歯を失う原因になることもあります。

自分で取ることはできる?

歯ぐきの中の歯石は、ご自身で取ることは難しいと考えられます。

【理由】

  • 歯ぐきの奥にある
  • 非常に硬い
  • 専用の器具が必要になる

そのため、歯科医院では歯周ポケットの中の状態を確認し、必要に応じて専門的な処置を行います。

歯ぐきの腫れや出血が気になる方へ

歯ぐきの出血や腫れは、歯周病の初期サインであることが多い症状です。早めに検査やクリーニングを行うことで、歯ぐきの状態を改善できる場合もあります。

特に、

  • 歯みがきのたびに血が出る
  • 腫れが続いている
  • 歯石を取ってもすっきりしない
  • 口臭が気になる
  • 歯ぐきが下がってきたように感じる
  • 歯がぐらぐらする感じがある

このような症状がある場合は、一度確認することをおすすめします。

まとめ

歯ぐきの中の見えない歯石が、出血や腫れなどの原因になっていることがあります。見た目では分かりにくいため、「歯石は取っているのに治らない」「少し血が出るだけだから大丈夫」と思っていても、歯ぐきの中に原因が残っている場合があります。

ウケデンタルオフィスでは、お口の状態を確認したうえで、歯ぐきの中に原因があるのか、どのようなケアや治療が必要かを丁寧にご説明しています。気になる症状が続く場合は、悪化する前に一度ご相談ください。

次回のブログについて

次回は、「歯周病治療の内容(歯ぐきの中の歯石の取り方)」について、わかりやすくお話しします。

最後までご覧いただきありがとうございました。

詰め物をした後に歯がしみるのはなぜ?

こんにちは、ウケデンタルオフィス 歯科医師の井関です。

詰め物をした後に冷たいものがしみた経験はありませんか?あれは何で起こるのでしょう?

いくつか原因が考えられます。


①そもそも虫歯が取りきれていない

②虫歯が大きくて、もとから神経にダメージがあった、もしくはもう神経を抜かないといけない状態だった

③歯を削ったあと、およそ1ヶ月くらいは神経が充血していて、いわゆる知覚過敏になっている

④仮の詰め物は熱の伝導性が良くないのですが、金属の詰め物は熱の伝導性が良いのでしみる

⑤実はちゃんと詰め物がくっついていない


①そもそも虫歯が取りきれていない

まず①は論外と言えると思いますが、実は虫歯を取りきれていなくてしみることはあまりないのです。

えー、虫歯が残っていたら痛いでしょ?と思うかもしれませんが、よほど神経に近くない限り虫歯は痛くないのです。

ただし、数年後にまた痛みが出たり、虫歯が再発というか大きくなっていたり、詰め物が取れたりします。

②虫歯が大きくて、もとから神経にダメージがあった、もしくはもう神経を抜かないといけない状態だった

③歯を削ったあと、およそ1ヶ月くらいは神経が充血していて、いわゆる知覚過敏になっている

②と③は非常にありうることです。

②の状態だと、もう神経の処置をしないといけないわけです。

③は歯を削るという行為が行われれば、神経の充血というのは必ず起こります。

しかし充血状態なら、1ヶ月の間にしみるのはおさまります。

問題なのは、②の状態なのか③の状態なのかは、様子を見なければわからないということなのです。

要は1ヶ月待っていただかないといけないわけです。これが、歯科医師にとっても、患者様にとっても辛いのです。待てば自然に治るかもしれないし、早くに神経の処置をした方が良いのかもしれないし、非常に判断が難しいのです。

なので、良くもう少し様子を見ましょうとなるわけです。

④仮の詰め物は熱の伝導性が良くないのですが、金属の詰め物は熱の伝導性が良いのでしみる

④は金属の詰め物、いわゆる銀歯の時は結構な確率で起きます。
特に詰め物を入れた当日は冷たいものがしみることは多いです。

大抵は数日から1週間程度で慣れるというかおさまります。しかし、②や③の状態なのかもしれないので、ここも判断が難しいところです。

⑤実はちゃんと詰め物がくっついていない

⑤の詰め物がくっついていないってあり得ないでしょ?
だったら外れてくるし、と思われるでしょう。

実は、しみる原因の一番がこれです。

え?と思うかもしれませんが、詰め物の一部が付いていれば結構外れないものです。

そして、付いてない部分というのは目に見えない顕微鏡レベルで言えば隙間が空いてます

そこに細菌が入ってくるとしみるのです。

詰め物を付ける時、セメントやボンディングと言われる接着剤を使ったり、さらに良く付くように歯の表面や詰め物の表面に薬剤を塗り接着力を増したりと工夫をします。

そして、根管治療でも必ず使うラバーダム防湿をします。

ラバーダム防湿をなぜするのかというと、歯に何かを付けるという時に、湿度というのは非常に邪魔な存在なのです。

口の中の湿度って90%を超えるのです。

簡単に言えば、サウナの中で絆創膏を貼るようなもので、くっつきづらいのが容易に想像できますよね。

ラバーダム防湿をすると、50%近くに湿度を抑える事ができるので、接着力を増す事ができます。

セラミックをつける前の状態です。ラバーダム防湿をしています。
一見、キレイに見えると思います。

染め出し液で歯面を染めます。歯磨き指導で衛生士さんに青い液体を歯に塗られ、どこが磨けてないかチェックするやつです。経験のある方もいるかと思います。

染め出し液を洗い流します。するとこのように紫の部分が残ります。
紫の部分は、プラーク(歯磨き指導で言えば磨き残し)が付いているところです。

この様な状態で、詰め物をしたら果たしてくっ付くでしょうか?汚れだらけのところに何かをくっ付けようとしても、付かないのは容易に想像できますよね?

最初の写真では一見キレイに見えますが、これだけ汚れているのです。

紫の部分(プラークの付いている部分)を徹底的に様々な道具や材料を使い落としていきます。するとこのようにきれいになります。
これで、やっと詰め物をする準備ができました。

セラミックの詰め物が入りました。

当院では、たかが一本の歯にセラミックの詰め物をするだけで、これだけ時間と手間をかけています。

ここまですれば、しみる可能性はかなり低くなります。