先月のブログをご覧いただき、ありがとうございます。今回の記事を担当するのは、歯科衛生士4年目の勝倉です。よろしくお願いいたします。
「歯周病は歯みがきすれば治りますか?」
「歯みがきを頑張っているのに治らないのはなぜですか?」
このようなご質問を患者さまからいただくことがあります。
歯みがきのときに痛みはないのに血が出る、フロスに血が付く、口臭が気になる、といった症状はありませんか。こうした症状がある場合、歯周病の可能性があります。
歯周病は、成人の多くにみられる身近なお口の病気です。歯みがきで歯周病が治ると思っている方も少なくありません。
しかし実際には、進行した歯周病を歯みがきだけで改善することは難しいのが現実です。
この記事では、歯周病の重要なポイントである「歯周ポケット」と、セルフケアの限界、そして歯科医院での治療の必要性について解説します。
歯周ポケットとは?
歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの境目にある溝(歯肉溝)のことです。
健康な歯ぐきの場合、この溝の深さは1〜2mm程度で、歯みがきによって汚れを落としやすい状態です。

しかし歯周病が進行すると、
- 歯ぐきが炎症を起こす
- 歯ぐきが下がる
- 歯と歯ぐきの間が深くなる
という状態になり、歯周ポケットが4mm以上に深くなることがあります。
この歯周ポケットの中には、
- 歯周病菌
- 歯垢(プラーク)
- 歯石
がたまり、炎症がさらに進行することがあります。
問題は、この深いポケットの中には歯ブラシが届きにくいという点です。
セルフケアの限界
毎日の歯みがきは歯周病予防にとても大切ですが、セルフケアだけでは取りきれない汚れがあります。
特に問題になるのが次の2つです。
① 歯石は歯ブラシでは取れない
歯垢(プラーク)は時間が経つと硬くなり、歯石になります。
歯石になると、
- 歯ブラシでは落ちない
- 表面がザラザラして菌が付きやすい
という特徴があり、歯周病の進行に関わる原因の一つになります。
そのため、柔らかいプラークの段階で歯ブラシを当て、落とすことが大切です。
② 歯周ポケットの奥の汚れ
歯周ポケットが深くなると、
- 歯ブラシが届かない
- 細菌が増殖しやすい
- 炎症が続く
という悪循環が起こります。
そのため、歯みがきを頑張っていても症状が改善しないことがあるのです。
ではどうしたらいいのでしょうか?
歯周病を改善するためには、歯科医院での専門的な治療が重要になります。
歯科医院では主に次のような治療を行います。
① スケーリング(歯石除去)
専用の器具を使って、「歯石」や「プラーク」を取り除きます。これは、歯ブラシでは取れない汚れを除去する基本治療です。
② ルートプレーニング
歯周ポケットの奥にある「歯石」や「細菌のかたまり」を取り除き、歯の根の表面をなめらかに整えます。これにより、細菌が付着しにくい環境を作ります。
③ 定期的なメンテナンス
歯周病は再発しやすい病気のため、
- 定期検診
- クリーニング
- 正しいブラッシング指導
などを継続することが大切です。
まとめ
歯周病は、初期段階であればセルフケアで改善が期待できる場合もありますが、進行した歯周病は歯みがきだけでは改善が難しい病気です。
特に重要なポイントは次の3つです。
- 歯周ポケットが深くなると歯ブラシが届きにくい
- 歯石は自分では除去できない
- 歯科医院での専門的な治療が必要になる
歯ぐきの腫れや出血などの症状がある場合は、早めに歯科医院で相談することをおすすめします。早期発見・早期治療によって、歯周病の進行を防ぎやすくなります。
次回のブログについて
次回は、当院でも取り入れている歯周病治療の方法の一つである「ペリオスコピー」についてお伝えします。ぜひご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。








