歯科検診に行ってきました

今回はいつもの根の治療とちょっと違う話をします。
といっても、根の治療と関係が無いわけではありません。

本日、保育園の歯科検診に行ってきました。
この保育園にはウケデンタルに勤める前から行ってまして、もう10年以上伺わせていただいております。

ここ2,3年感じることは、虫歯のお子さんが非常に少なくなっていることです。
10年前は、歯みがきが全然出来てない子もたくさんいましたし、3歳児で全ての乳歯に虫歯のある子もちらほらいました。
6歳児にもなると、もう銀歯が詰められている子供も結構な数でいたものです。
今回は120人ほど診たのですが、とにかく歯みがきが良くできている。
前歯に小さな虫歯があった子がたった4人、大きな虫歯は0人、銀歯も0人。

10年で随分変わったなーと実感しました。
少子化で、両親に対し子供一人という家庭が多くなって、一人の子供にかける時間が多くなったことが理由なのか、虫歯予防が大切という概念が多くの家庭に浸透していることが理由なのか、その保育園の虫歯予防の徹底なのかは解かりませんが、歯科医師として嬉しい思いです。

で、全国的に見てどうなったかを調べてみました。
これは虫歯保有率です。全体の何パーセントが虫歯になっているかというグラフです。

すると、こんなにも子供の虫歯は減っているんですね。
戦後から、急激に虫歯罹患率は高くなって、1970年代にピークを向かえ、その後はどんどん子供の虫歯の数は減っています。
正直ビックリしました。年齢が高いほど、虫歯は多いものだと思っていたのですが、私の世代がもっとも多いんですね。

更に興味深い資料を見つけました。

なんと、これも私の世代である40歳代が一番多いんですね。
虫歯が多ければ当然そうなるわけですが、年齢が高いほど銀歯も多いと思っていたので更にビックリしました。

私はいつもだいたい根の治療についてブログに書かせていただいていますが、
そもそも根の治療は、ほとんどが虫歯が大きくなって痛みが出て神経を取らなければならないという過程を踏んでいるわけで、虫歯にならなければやらなくて済む治療のわけです。
という事は、今の子供たちが将来根の治療を受ける可能性はどんどん低くなっているのです。羨ましいです。
以前のブログにも書きましたが、根の治療つまり神経を取る治療はその後、歯牙破折の可能性が高まり抜歯になることがあります。
なので、虫歯にならないこと、虫歯を予防することがやはり大切なのです。
ということは、歯みがきを頑張るしかないんですよね。

そして、もう一つ、定期的な検診を受けることが大切なのです。
なので、当院では治療が一通り終わった後も定期検診をお願いしております。