改装工事中

こんにちは、井関です。

ウケデンタルオフィス神谷町医院は、5月は改装工事のため診療をしておりません。
患者様には、ご迷惑をおかけしております。

なお、大井町医院は5月中はゴールデンウィーク以外は土日も全て診療しており、 神谷町医院のドクター、スタッフも大井町医院にて診療をしております。
(ただし、全てのドクター、スタッフが毎日いるわけではありませんので、 担当のドクター及び衛生士の診療日をお知りになりたい方は、大井町医院にご連絡を お願い致します。)

神谷町医院は4月27日まで診療をし、28日は大井町医院に送るものと業者さんに保管してもらう物を分けて、ダンボールにひたすら詰める作業をしていました。
業者さんとスタッフ総出で朝から夕方までかかりなんとか終えることができましたが、 腕腰パンパンになりました。




廊下にひたすらダンボールを積み上げていきました。
これはまだ途中の段階で最終的にはこの倍くらいはありましたね。



かなりがらーんとした感じになってきました。
診療台などの機械は業者さんが丁寧に運んでくれました。



完全にまっさらな状態になりました。
6月4日よりリニューアルオープンです。
私もどのような状態に変わるか楽しみです。
もう少しお待ちください。


根に穴があいてしまったケース

こんにちは、井関です。

今回は歯の根に穴があいてしまって、ずっと疼きがあった症例を治療した話です。
まずレントゲンを見て頂きたいと思います。

赤矢印の先が黒くなっているのが分かるかと思います。
黒い部分は骨が感染して溶けてしまっています。
最初は何が原因か分かりませんでした。

しかし、根管内をマイクロスコープで見ると、本来あいてはいけないところに穴があいてしまっている事が分かりました。
これは、自然にあいてしまっているわけではなく、以前の治療であけてしまっているのです。

決して、前医の批判をするわけではなく、こういった事は無い方が良いに決まっているのですが、ままある事なのです。
何故なら、根管内というのはマイクロスコープがなければ見えず、盲目的に治療するしかなかったのですから。

当院では、必ずマイクロスコープを使用して治療を行なっておりますので、 この様なことは非常に少ないです。

では、あいてしまった穴はどうしましょう?

ひと昔前なら、ほとんどの先生が抜歯という選択肢しかありませんでした。
しかし、現在は私の大好きなMTAセメントがあるわけです。
こういった穴があいてしまったケースでは、MTAセメントが威力を発揮します。

術後1年3ヶ月です。赤矢印の先に黒い影がなくなっているのが分かると思います。
骨が復活してきました。改めて、MTAセメントはすごいなと実感しました。

この様に穴があいてしまっても諦める必要は一切ありません。
もし、穴があいているので抜歯と診断された方がいらしたら、
是非ウケデンタルオフィスにご連絡ください。

0.9%の確率

こんにちは、井関です。

今回は、非常に珍しい症例をお見せしたいと思います。

下の歯の第一大臼歯の前の根は、通常1つの根に2つの根管(1根2根管性)があります。
1つの根管のこともあります。
しかし、この根は1つの根に3つの根管がありました。
日本人ではおよそ0.9%しかないと言われています。
つまり100人に一人いるかどうか、ということです。
私は、この様な症例はかつて一度しか遭遇した事がありません。

初診時、噛むと痛みがあり疼くという状態でした。
なので通常通り2根管を治療していたのですが、一向に症状が改善しませんでした。
治療途中で2つの根管の間にもう一つ根管(赤矢印)がある事が判明し、そこを治療すると いきなり症状が改善しました。

これに関しては、CTでも最初からはわからず、マイクロスコープを用いて治療したから 発見できたことでした。

おそらくマイクロスコープを使わないで治療をしていたら、一生見つける事ができない 根管だったと思います。

診査診断の重要性

こんにちは、井関です。

今回は一つの症例を見て頂きたいと思います。
出来ましたら、3つ前のブログも読んでいただいて比較をしていただくと面白いと思います。
非常に似ている症例なのです。

患者様は左下の奥歯の歯茎に膨らみができて、そこから膿が出てくるという主訴で 来院されました。

下の写真の様に奥から2番目の歯の歯茎に膨らみが出来ています。

レントゲンではこの様な状態でした。
黒矢印の先の白い線は歯茎の膨らみからレントゲンに写る棒状の物を入れています。
それによって膿が出てきている原因がどこにあるか探っています。
そうすると、この歯の後ろの根に向かっていました。

なので、通常通り右下の奥から2番目の歯の治療に移ろうかと思ったのですが、
何かおかしい??????

この歯は銀の詰め物がしてあるが、虫歯になっている感じがしない。

その為、この歯に微量の電気を流し、神経が生きているか死んでいるかの検査を しました。

すると、生きているではないですか!

通常、神経が死んでいる歯、もしくは根管治療している歯にこの様な膨らみが出ます。
生きている歯にはあまり出ることはありません。
(たまに歯周病の時に出ることもありますが、この歯は歯周病にはかかっていませんでした)

じゃあ何故、歯茎に膨らみがあるのでしょう?

そこで、もう一枚レントゲンを撮りました。

すると、一つ後ろの歯の根の先に黒い影があることが分かりました。
(矢印の先です)

あ、これは後ろの歯が原因歯だと私は確信しました。

一体どういうことでしょうか?

これは一番奥の歯の黒い影の膿の溜まっているところから、一つ前の歯の歯茎に膿が 出てきていたのです。
こういうことはたまにあります。

いくつかのきちんとした診査をしないと原因の歯を特定できないこともあるのです。
逆にきちんとした診査をしなかったら、健康ななんでも無い歯の神経を取ってしまう という最悪なことになるかもしれないのです。

そのような事が決して無い様に、当院では診査診断に時間をかけ、その内容を患者様に きちんと説明してから治療に入る様にしております。

治療前後の比較になります。
黒矢印の先の膨らみがなくなっている事がわかります。
根管治療後、セラミックの被せ物をしております。

今年最後の発表

こんにちは、井関です。

from NAGASAKIというスタディーグループに私の大学時代の友人がいまして、
その友人になにか根管治療をテーマに何か話をしてくれないかとオファーを頂きまして、 今年最後の発表をしてきました。

その発表は、下川先生という北九州のレジェンドドクターの講演がメインでした。

下川先生は、74歳というお歳ながらいまだ現役で全国的にも有名で、九州の歯科の レベルを上げるのに多大なる貢献をしてきた先生です。

そんな下川先生の後に私が話すというなんともハードルを上げられた状態での発表でしたが、 下川先生や、聴講にいらっしゃってた先生方に多くのお褒めの言葉を頂けたので良かったです。

今年は色々な所で発表の機会を頂きまして、自分としても大変勉強になった年でした。

来年も頑張っていきたいと思っております。

こんな感じで発表してきました。
今回も蝶ネクタイです。

集合写真です。

懇親会で下川先生と写真を撮って頂きました。

続 破折器具除去

こんにちは、井関です。

先日、久々に根管内で器具が破折している症例に遭遇しました。

破折器具は論文によると、4,5ミリを越えるといきなり除去するのが難しくなると 言われています。
レントゲンを見るとかなり長いことがわかります。

マイクロスコープを用い、なんとか無事除去することができました。
今まで除去した中で最も長い破折器具の一つだと思います。
無事除去することができてよかったです。

除去した破折器具がこちらです。
右の棒はプローブと言って、歯周ポケットを測る時に使う道具ですが、 1目盛が3ミリになっています。
こうするとおよそ4,5ミリくらいではないかなと思います。

最終的にはいつもの様にMTAセメントで根管充填をして終了です。
右側の奥歯も治療しました。
術前にあった疼きや痛みも消失しました。
うまく治すことができて良かったです。

サイナストラクト(フィステル/歯茎にできる膿の袋)

こんにちは、井関です。

最近、歯茎が腫れているという患者様が続けざまに来院されました。
その中の、お一人の方のお口の中を見るとこのような状態でした。

この歯茎が腫れているのは炎症が起きているからなのですが、
腫れの真ん中によく見ると小さな穴が開いてます。これは何かというと、根の先に溜まった膿が歯茎から出た穴なのです。なのでこの膨らみを押すと膿が出てきたりします。

以前はこれを「フィステル」と言っていましたが(今でもこの言葉を使う先生もいます)、 最近は「サイナストラクト」という言葉になりました。
歯内療法の世界では、もうフィステルという言葉は使わなくなりフィステルと言うとちょっと 恥ずかしい感じです。
ちなみに日本語では瘻孔(ろうこう)と言います。

特徴的な症状としては、
強い痛みがあることは稀で、大抵体調が悪い時や疲れている時にズーンと重い感じがする。
腫れが出たり消えたり(小さくなったり)する。
変な味がする。

では、どうやったら治せるのかというと、
通常の根管治療を行えば治ります。
根の先の膿の原因は、根管内に細菌がいるからで、その細菌を除去してしまえば自然にこの サイナストラクトも消えます。

1回目の根管治療後、3日ほどで歯茎の腫れ(サイナストラクト)は消えましたので 2回目で根管治療は終了です。
右の写真は根管治療を終えた後、土台を立てたところです。
はっきりと治っていることがわかると思います。

術前のレントゲンです。
赤の矢印の先の白いのは、サイナストラクトから造影性のある棒を入れています。
これによって膿がどこから出てくるか見つけることができます。
そうすると、一番奥の歯の根の先に向かっていることがわかります。
根の先が黒くなっている所に膿が溜まっています。

根管充填後のレントゲンです。
MTAセメントで充填しています。
根の先端まできちんと入っていることがわかると思います。
まだ根の先の黒い影は無くなっていません。
これがもとに戻るには6ヶ月から1年くらいかかります。

最後にセラミックの被せ物をして終了です。
治療回数は5回でした。

同様の症状でお悩みの方、是非ウケデンタルオフィスにご相談ください。

当院の精密根管治療について詳しくはこちら

SJCDで発表

こんにちは、井関です。

今回は、先日院長と共に発表をした話をさせて頂きます。

SJCDという日本でもっとも会員数の多いスタディーグループがありまして、
今年から学会になり日本臨床歯科医学会という名前に変更になりました。
院長も私もそこの会員であります。

数ヶ月前に知り合いの先生から、
「井関、SJCDで発表してみなよ」
と言われ、やってみるか!と思いやることに。

7年前にSJCDの会員になった時には、発表している先生が凄すぎて何を喋っているのかも よく解らないくらいで、その頃はそんな舞台に自分が立つとは想像すらできませんでした。

発表の準備では、院長や他の医院の先生たちに多くの指導を受け、自分では気づかない点、 至らない点をたくさん指摘され、その度に修正をしての繰り返しで大変でした。
発表してみるなんて言わなければ良かったと何度も思いましたが、 (終わってみればの話ですが、)これが一番勉強になりましたね。

ちなみに私を含め3人の先生は、ケースプレゼンテーションといって一人の患者さんの 初診から最後治療が終わるまでの話(発表)をしたわけですが、
院長はもう何度もケースプレゼンテーションは経験していて、今回は基調講演として インプラント治療のレクチャーをしました。

私は、会場に来ている先生たちに見て頂いて意見を聞いたり、指導を仰ぐ立場で、
院長は、会場に来ている先生たちに教える立場なので、
同じ会場で喋っていても立ち位置が全く違うのです。

さて、私の発表はというと、自分ではそれほど緊張しているとは思わなかったのですが、 やはり少し緊張してたみたいで、何回も同じ言葉を言い間違えてしまいました。
それでも、自分の言いたいことはすべて言えたかなとやりきった感はありました。
良い経験をさせて頂きましたので、次回またどこかで発表の機会があったら、
今回のことを活かせるようにしたいものです。

発表が始まりました、やや緊張の面持ちですが数分で緊張は無くなりました。

このような会場で発表をしました。

院長は落ち着き払って講演していました。
さすがです、講演慣れしてます。

演者4人で記念撮影、やはり院長が一番貫禄がありますね。
院長と共に蝶ネクタイ!

本院、大井町医院からスタッフもたくさん応援に来てくれました、有難うございます。

大喰いスタッフ現る!

こんにちは、井関です。

先日、非常に忙しい日がありました。
すると診療後に院長が、「今日は大変だったから、これでみんなでご飯食べてきな」
と、ポケットマネーを出してくれました。

衛生士の追榮(おいえ)さんが、
「私、行きたいところがあります!すっごく美味しいんですよ!」
と言い、その言葉につられ皆で行くことに。

医院から歩いて10分ほどのところにあるカジュアルイタリアン、私は初めて来ました。

席に案内され、まずは飲み物を頼もうかとしてると、
追榮さんと衛生士の小池さんは二人でメニューを見続け、
「これすっごく美味しいんですよ、あ、こっちも美味しそう、サイズはMじゃなくてLがいいよねー!」とテンションMAX!

全然、飲み物のメニューなど見ようともしない。
私は早くビールが飲みたいのにー。

飲み物が到着。
サラダや前菜をとりあえず頼むかと思ったら、それ以外に
最初からパスタのLサイズを2種類、ピザのLサイズを2種類、そしてリゾットまで。

私みたいな酒飲みは順番に少しずつ頼んで、食べながら飲むみますが、
彼女たちは、目に入ったものをかたっぱしから考えられないような量のファーストオーダー
ビックリです!
そして食べる食べる。すごい勢いで料理が消えて行く。
皆んな細身なのによく食べるわーーー

そして追榮さんは、パスタをおかずにパスタ食べてました(笑)

楽しいひと時を過ごすことができました、院長先生ありがとうございました。

大阪遠征

こんにちは、井関です。

先日、大阪まで遠征に行き発表をしてきましたので、その報告をさせていただきます。

私は、いくつかの学会やスタディーグループに所属しているのですが、
今回はJARDという私が以前働いていた医院の先生達で発足したスタディーグループの 代表としてOREという会で発表することになりました。

日本全国にスタディーグループというものがたくさんあるのですが、
これら全国のスタディーグループが年に一回、一堂に会し発表し合うというのがOREなのです。
今まで、小さい会では発表をする機会を頂いていたのですが、今回は全国から集まってくる 歯科医師、およそ200人の前での発表でした。
こんな大人数の前での発表はしたことないので気合を入れてプレゼンを作って行きました。

しかし、緊張をしてしまうのだろうか?うまくしゃべれるのだろうか?
自分の発表は評価されるのだろうか?
鋭い質問が来て慌てふためいてしまうのだろうか?

と、様々な不安が1週間前あたりから頭をよぎります。

OREは土日二日間で行われ、私は日曜の2番目の発表でしたので、前日の土曜日に大阪入りをしました。
土曜の先生方の発表が終わると懇親会が開かれ、そこで色々な先生と交流を図るのですが、 パンフレットにウケデンタルの井関と書いてあることから、何人かの先生に、
「初めまして〇〇です、宇毛先生には日頃からお世話になっております。」
と声をかけていただきました。
さすが院長、全国区だ!
しかし、その後のセリフが、
「明日、発表ですよね、楽しみに聞かせていただきます」
プレッシャーーーーー!
ハードル上げないでーーーーー!

その後、JARDのメンバーと二次会に移ったのですが、
そこで、わるーい先輩が、
「井関、もう飲んじゃえ飲んじゃえ!」と煽るのです。当然、
「明日発表ですから、今日は控えめで」というのですが、
テキーラが次々と運ばれ一気飲みさせられました。

発表当日の朝、体調不良は否めません。

しかし、これが良かったのか悪かったのか、全く緊張しないで発表できてしまったのです。
時間内に発表が終われるかが一番不安だったのですが、それも時間通りきっちりと出来て、 予定していた発表内容を一つも飛ばすことなく言いたいことを全て話すことが出来ました。

著名な先生の話も聞けたし、新たに知り合いになれた先生もでき、有意義な二日間でした。

こんなサティフィケートも頂きました。

最後に集合写真。
実際はもっとたくさんの人がいました。
私はどこにいるかわかりますか?

偶然にもですが、この日院長も公演だったのです。
私は大阪でしたが、院長は故郷、北海道。

そして、これまた偶然なのですが、
7月1日は私と院長が同じ会で発表なのです。
これについては、後日また報告をしたいと思います。