新しい先生

こんにちは、井関です。

今回は新しい仲間が入りましたので紹介します。

         中村明奈先生です。


中村先生は、院長や私の知り合いの先生の元で以前に働いており、院長の主催する勉強会のメンバーでも あったので、5、6年前から既知の間柄でした。
またウケデンタルにも時折見学に来ていたりしていたので、スタッフとも顔馴染みでした。
なので、すぐに溶け込み、まるで以前から一緒に働いているかのようです。

中村先生と書きましたが、初日から皆、明奈とかあきな先生と呼んでいるので、 もしかしたら、中村という苗字を忘れてるかもしれません(笑)


明奈先生は物腰柔らかいし、写真だけではあまり分からないかもしれませんし、 すごく細身で一見弱々しい感じですが、 実は外科処置が得意であの顔で、あの物腰で歯茎切っちゃうんだ!とビックリします。
非常に勉強熱心で患者様からも感じの良い先生とすぐに好かれていますので、 きっとこれからウケデンタルを引っ張っていくドクターになると思います。

皆様、宜しくお願い致します。

術後6年

こんにちは、井関です。

今回は、このブログを始めた頃に掲載した患者様が久々に来院されまして、 その時に行った治療がどうなったか報告させていただきます。

6年前にいらした患者様の最初のレントゲンはこうでした。

患者様は、以前に通常の根管治療をしても治らず、更に歯根端切除術という根の先を切る外科処置を 2度しても治らず、歯茎を少し触るとすぐに膿が出てくる状態でした。
白矢印の先の黒い部分は、骨が溶けて膿が溜まっています。
赤矢印の先の白い部分は、逆根管充填材といい根の先の方から詰め物をしています。

このブログを読んでいただいている人ならわかるかもしれませんが、 根管治療は根の中をキレイにして細菌の数を出来る限り減らすことが最も大事なのですが、 この治療で一番難しいと思ったのは、この逆根管充填材を取れるのかということでした。
これを取れなければ、根管内はキレイにならないのですから。

逆根管充填の材料は色々あるのですが、昔はアマルガムという金属を詰めるのが主流でした、 その後セメントで詰めるようになり、現在はMTAセメントで詰めます。
もしこの逆根管充填材が金属のアマルガムだったら、根管内からの除去は不可能でした。
しかし、セメントだったので、根管内からセメントを半分に割り除去できました。
すると、次の週に歯茎から膿が出なくなりました。

すべて除去できました  除去できたセメントです



そして、MTAセメントを充填しました。


ここまでが2014年です。
よろしければ、2014年10月のブログも読んでみてください。

マイクロスコープの可能性 – 逆根管充填材の除去


それから6年の歳月が流れ、今度は他の歯に問題が出て再来院されました。
その時にどうなってるか心配だったので撮らせていただいたのがこのレントゲンです。


便りが無いのが元気な印という言葉もありますが、ずっと心配でした。
しかし、根の先端の黒い影はなくなり、骨が戻ってきています。
ホットしましたし、無事6年間持ってくれたことが嬉しかったです。

白矢印の先には黒い影が残っています。
これは根の先の病気が大きい時になりがちなのですが、 骨が完全に戻り切らず、骨の中に空洞ができてしまうのです。
これは膿では無いので、治す必要はありません。
おそらく何か骨を触らない限りは、一生このままです。
しかし、症状が出ることはありません。


術前、術後です。
かなり治っている事がわかるかと思います。

 治療前(2014年8月)  治療後6年(2020年7月)


専門医、認定医、指導医とは?

こんにちは、井関です。

もう今年も終わりですが、コロナのせいで大変な一年でしたね。
早く収束するか、確実に効いて安全なワクチンが出てきてほしいです。

先月の話の続きになりますが、私は先月で専門医を受ける資格を得ました。
さて、専門医と似た言葉で、認定医、指導医というものがあります。
これは一体どういうものなのでしょうか?

話は一度置いときまして、例えば医科の世界なら、外科、内科、脳神経外科、眼科、 耳鼻咽喉科、皮膚科、心臓外科、胃腸科、心療内科、など色々な科があることは、 ご存知だと思います。
では、歯科の世界はどうでしょうか?
何科があるかご存知でしょうか?
歯科、口腔外科、矯正科、小児歯科はよく診療所に書いてあるのを見るかと思います。
何故これらを見かけるのかというと、歯科医院、診療所で掲げて良い標榜はこの4つ だけなのです。
たまに、インプラント科とか審美歯科と掲げている医院もありますが、 あれは実はダメなんですよね。

でも標榜はしてはいけなくても例えば大学なら実はたくさんの科があります。
歯周病科、保存科、インプラント科、補綴科、放射線科、歯科麻酔科、歯内療法科、 そしてマタニティー歯科、いびき科という科まであったりします。
そして学会もたくさんあります。
補綴歯科学会、顎咬合学会、歯周病学会、障害者歯科学会、口腔外科学会、老年歯科学会、 口腔衛生学会、小児歯科学会、審美歯科学会、インプラント学会、そして私の所属する 歯内療法学会、顕微鏡歯科学会など、様々な学会があります。
その中で、専門医、認定医、指導医があります。
ちなみにこの中で一番簡単になれるのが認定医なのです。
(それでも簡単ではないのですが)
次に、専門医、指導医と続きます。(たいていの場合)

認定医、専門医、指導医がある学会もあるし、無い学会もあるし、 在籍何年以上とかも学会によって異なりますし、学会によっては大学に在籍してないと指導医になれなかったり、症例何ケース提出とかも全く違うので、比べるのが非常に難しいです。

では歯内療法学会はどうでしょうか?
まず私は、専門医を目指してると言ってますが、じゃあ認定医を持ってるのか?
といわれたら持ってないのです。

何故か?

歯内療法学会も以前は認定医があったのですが、なくなってしまい専門医と指導医しか 無いからなのです。

さて、それで皆さんが知りたいのは認定医、専門医、指導医は凄いのか?治してくれるのか?
ということだと思います。
まず一言、こういう資格を持っていなくても凄い、ゴッドハンドな先生はたくさんいます。
私の最も尊敬する先生も持っていません。

うちの院長もインプラント学会に所属していません。
しかし、インプラントするのに 骨の造成や歯肉の移植がここまで出来る先生は身内贔屓ではなくほとんど見たことがありません。
なので資格を持っていないから下手ということはないです。
逆に資格を持っているからといって、ものすごく上手いとは言えない方もいます。
しかし、ひとつの目安にはなるかと思います。

最後に難しいのが、保険治療だと治せるか治せないか微妙なケースはどんな資格がある先生でも治療しない、すなわち抜歯を選択するしかないのです。
残念ながら国民健康保険では、とりあえずやってみてダメなら抜歯というのはやってはいけないことになっていますので。

もう一つ、これは自費治療でもですが、
資格を持っている先生はある程度成功が見込める治療を確実にしとめる術を持っていると 思います。
しかし、逆にありがちなのが、勉強している先生ほど論文などで、このケースはこれくらいの成功率というのを知っているので、難しい治療は最初から手を出さない事もあります。
この判断が先生、先生によって違うんで難しいんですよね。

当院でも、勿論全てのケースが治せるわけではありません。
しかし、出来る限り自分の歯を残すことに来年もスタッフ一同全力をあげて頑張ります。

初ウェビナー

こんにちは、井関です。

コロナがまた最近増えてきたみたいで心配ですが、ウケデンタルオフィスでは 引き続き感染対策をしっかりと行なって診療を行なっています。
診療に関してご心配なことがございましたら、お気軽にご相談くださいませ。


コロナつながりですが、以前はだいたい月2、3回は学会や講習会、勉強会に行っているのが普通でした。
しかしコロナの影響でこれらもことごとく中止となり、歯科医師の仲間に会って 情報交換したり、知識を増やすための機会がほぼ0になってしまいました。
代わりに今年は例年よりたくさん本を買って読み漁ってます。

その中で、歯内療法専門医を取るための授業が本来では、12月に大阪である予定でした。
しかし、それももちろん中止となり、今はやりのウェビナーで開催されることになりまして、 それをパソコンで視聴しました。

大阪まで、行かなくて済んだことは非常にありがたいのですが、授業は6時間もあり 早送りや巻き戻しが出来ず、もし途中で回線が切れたりしたら全て最初から視聴しないと いけない設定になっていました。
普段デスクワークをしている方は、毎日のことだから6時間という時間はそうでも ないのかもしれませんが、私には6時間パソコンの前で座っているのは辛かったです。

休みの日に午前中から夕方まで1日かけて、なんとか視聴し続けました。
視聴が終わってしばらくすると研修会終了書なるものが、プリントアウトできるように なっていました。

それが、こちらです。

この紙を7枚集めると専門医になるための試験を受ける資格が得られるのです。
しかもこの紙をもらうには、一年に一回しかない授業を朝から晩まで受けないと いけないのです。
つまり最低7年かけないと専門医になる試験が受けられないのです。
そして今回で私は7枚全て集まったのです。

なんか、ドラゴンボールみたいですよね(笑)

でもドラゴンボールならここで願いを叶えてくれるわけですが、私はこれから試験を 受けて合格しないと専門医にはなれないのです。
非常に長い道のりでしたが、もう少しなので頑張ります。

ちなみに認定医や指導医って言葉もあります。
この違いについては、来月にお話しします。


日本人ではわずか0,9%のMM根管に遭遇!

こんにちは、井関です。

先日、知り合いの先生から根管治療の依頼を受けました症例をお話しさせていただきます。

その患者様は特に症状はなかったのですが、根管の一箇所に穴が空いていて(赤矢印)、 その周囲の骨が溶けていました。
また、根の先にもレントゲンで骨が溶けているのが確認されました。(白矢印)


ブログでも何回も載せていますが、根管内の穴がある場合マイクロスコープ無しで治療は 不可能に近いので、抜歯となってしまいます。
しかし、マイクロスコープを用い、MTAセメントで穴を封鎖してしまえば ほとんど問題なく治ってしまいます。
なので、今回の治療はそれほど大変ではないなと思っていました。

治療を始めるとすぐに穴が空いているところは見つかりましたが、 穴が空いていたせいで前医はこれ以上触る事が出来なかった為、 ここから先は、初めて触ることになります。
通常、下顎第一大臼歯の手前の根は、1つの根に対し2つの根管です。 たまに2つの根管がくっついて1根管になってしまうことも良くあります。
しかし、今回は2つの根管を発見した後に、マイクロスコープで良く見ると 2つの根管の間に何か凹みを見つけました。
するとありました、もう一つ根管が!
Middle Mesial根管、通称MM根管が見つかりました。
数年ぶりに発見です!
日本人のMM根管の出現率は0,9%と言われているので、かなりのレアものです。
こういう珍しい根管に出会えると嬉しくなっちゃうんですよね。
しかし、嬉しくはなりますが、治療の難易度はグッと上がります。
さらに1根管余分にMTAセメントを詰めなけれがいけないですからね。

CTでみるとこんな感じです。
やはりレントゲンで見るよりはっきりわかります。
これは治療途中です。
赤矢印の先は根管に穴が空いて、骨が溶けています。
白矢印の先は根の先の骨が溶けています。


違う角度でCTを見るとこんな感じで明らかに根管が3つあることがわかります。


最終的には穴が空いている所と共に根管内をMTAセメントで充填して終了です。
穴が空いている所にもMTAセメントが入っている事がわかると思います。(赤矢印)


角度を変えてレントゲンを撮ると3根管全てにMTAセメントが充填されている 事がわかると思います。
こういう穴が空いているケースはMTAセメントがないと治療が成功するとは思えないですし、 マイクロスコープがなければ、治療不可能なケースです。
やはりMTAセメントとマイクロスコープはすごい材料と機材ですね。

コロナ対策第3弾

こんにちは、井関です。

東京では徐々にコロナの新規感染者が少なくなっていますが、確定的なワクチンや薬が 出来るまでは安心はできませんね。

当院ではまた新たなアイテムを入手しました。

携帯の一回り大きい画面に顔を近づけるだけで、体温がわかるという優れものです。 37.5度を下回っていると、緑に画面が光ります。
上回ると赤く光るらしいのですが、いまだ37.5度を超える方がいらしてないので 赤く光るのを見たことはありません(笑)

この写真は武山先生にモデルになってもらいました。

現在、来院された方には、まずアルコールで手指の消毒をしていただき、 その後こちらで体温を計らせていただいております。
ご協力をお願いいたします。


全顎的に治療した症例

こんにちは、井関です。

たまになのですが、ウケデンタルオフィスでは被せ物やブリッジはやってるのですか?
と言われることがあります。

ホームページを見ると歯周病治療や根管治療が大きく載せられていますが、 決して、歯周病や根管治療だけを専門にやっているわけではないので、 被せ物やブリッジも当然行います。
(矯正治療だけは提携している矯正医にお願いをしております)

下の写真をご覧ください。

全顎的に治療した症例です、被せ物やブリッジはほとんどジルコニアで 治療しています。
このような治療も日々行なっておりますので、被せ物等でお困りの方が いらっしゃいましたら、ウケデンタルオフィスにご連絡ください。




驚きの6根管!

こんにちは、井関です。

先日、とても珍しい歯に遭遇しました。

通常、大人になって初めて生えてくる奥歯、6歳臼歯と呼ばれている上顎第一大臼歯は、 左下の写真のように根の中の管が3つか4つ、つまり3根管か4根管なのです。
しかし、この右下の写真を見てください。
なんと6つです!6根管なのです。
今まで、5根管までは見たことがありましたが、6根管は初めてでした。

調べてみると6根管は1%しか見られないらしいのですが、かなり古い文献なのと、 その文献は調べた本数が少ないので、実際はおそらく0.1%も無いのではないかと 思っています。

6根管見つけられたこともそうですが、こういう珍しい歯に遭遇出来ると、 嬉しくなっちゃうんですよね。



続 コロナウイルス対策

こんにちは、井関です。

コロナ禍の中、皆様いかがお過ごしでしたか?
緊急事態宣言も解除され、徐々に今までの日常が戻ってきたように感じます。

しかしこのウイルスに対して有効なワクチンや治療法が確立されない限りは、 気を緩めるわけにはいきません。

3月にも当院でのコロナ対策を紹介しましたが、 更なるコロナ対策のためスタッフの格好が少し変わりました。
まず全員帽子を被るようになりました。
そして、ゴーグルかフェイスガードをするようになりました。
もちろんマスクは今まで通りしています。

こうなると一緒に働いてる私でもパッと見たときに誰か分からなくなるんですよね(笑)

初診の患者様に最初お話しさせていただく時は、必ずマスクを取って顔を見せるの ですが、しばらくの間は、帽子を被りマスク着用の状態でお話をさせていただくことに ご理解をいただければと思います。


左から、小池さん、細田さん、追榮さん、久保田さんです。

この写真、仕事終わりに私が撮ろうとしたのですが、 スタッフから、「仕事終わりじゃなくて、朝一で撮ってくださいよ。 ちょっとでも写りが良い方がいいですからね」
と朝一で撮った一番良いと思われる写真を私に送ってくれました。

しかしこれだけ顔隠してて、化粧がとか、肌の状態がとか、写りが良いとか悪いとか あるんだろうか?
と男の私は思ってしまいますが。。。
きっとそんなこと言うと、
「全く女心がわからないのねー」
と言われそうです。


新しい衛生士さんが入ってきました

こんにちは、井関です。

4月より新たに一緒に働く衛生士さんが入りましたので、 紹介させていただきます。


久保田さんです!

久保田さんは、すごく肌が白いので、てっきり東北出身かと思いましたが、 フクで有名な山口県下関出身です。
福岡もそうですが山口でもふぐを福にかけてフクと呼ぶそうです。

当院では最新の治療方法、技術や最新の機材、道具を取り揃えて診療をしておりますが、 その多くは院長や私も所属しているSJCD(日本臨床歯科学会)という世界最大の会員数を 誇る学会で聞いたり、会員の先生に教わったものです。
なので、普通の歯科医院で働いていた衛生士さんが当院に勤めると最初は まず、何をやってるのか?その道具は何に使うのか? が、全くわからないのです。
しかし、久保田さんは以前にSJCDの会員の先生のもとで働いておりましたので、 最初からスムースにアシストができました。
道具の名前や治療の流れ、手順がわかっていると、次に何を出したら良いか?とか 何を準備しておけば良いか?が出来るので、ドクターにとって非常にありがたいのです。
入ってきて次の週には、他の衛生士さんと遜色のない動きをしてるのにはビックリしました。
当院に勤務してくれて、感謝、感謝です。

今後とも頑張ってスキルを上げていって欲しいものです。


少し話は変わって、山口県の方言ってどんな感じなのかと思い調べました。

これ標準語だとなんて言ってるかわかりますか?

・「歯茎いらうと痛い」
・「仕事がぶちせんない」
・「この治療はやおいな」
・「歯がはしる」
・「この歯の根管治療はみやすい」



答えは、
・「歯茎触ると痛い」
・「仕事がとてもしんどい」
・「この治療は容易だ」
・「歯がズキズキして痛い」
・「この歯の根管治療は簡単」


「歯がはしる」は衝撃でしたね。
私がもし山口に引っ越して患者さんにこれ言われたら ???ってなっちゃいますね。
でも久保田さんに聞くとこれだけはあまり使わない、もしくは年配の方なら使うかも と言ってました。


山口弁のイントネーションはあまり標準語と変わらないらしいです。
なので、久保田さんと喋っていても特に気になることはないのですが、
(もしかするとなるべく標準語を喋るようにしているのかもしれませんが)
たまに、あ、今のは山口弁だと思うことがあります。
本当にたまになので、山口弁が聞けた人はラッキーかもしれません(笑)