歯根端切除術とは?治療が必要な方や効果を実際の症例(体験談)と解説

歯根端切除術とは?

歯根端切徐術

歯根端切除術は、歯の根っこの病気(根尖性歯周炎)の外科的治療法です。歯肉を切開し、感染した歯根の先端約3mmを切除して膿の袋を除去します。
また、根管治療で治らない場合や内部からの治療が難しい場合に行われ、抜歯を回避できることも特徴です。

なぜ根管治療で治らないことがあるの?

根管治療は難易度が高いため、正しく行えていないと、痛み・腫れなどの症状は永久的に治りません。

痛みが再発する理由としては以下のような要因が挙げられます。

  • 消毒が不十分で細菌が残っている
  • 被せ物(クラウン)が取れてしまい、細菌が入り込む(辺縁漏洩=コロナルリーケージ)
  • 詰め物(充填剤)が隙間なく詰められていないため、細菌が侵入し繁殖する

歯根端切除術が必要な方とは?

根管治療後でも痛みや腫れが消えない方

根管治療後に痛みや腫れが続く場合、再感染の可能性があります。
治療では根の先端まで完全に感染を取り除けないことがあり、歯根端切除術で歯茎を切開し、直接感染部位を取り除くことで、再発した感染を解消し、歯を保存しながら痛みや腫れを改善できます。


根尖病巣の方

根尖病巣(根の先端部分に膿や病変が溜まる状態)がある場合、歯根端切除術が適応されます。
根尖病巣は感染が広がり、歯の周りの骨を溶かすことがあります。根管治療では感染を取り除けないことが多く、膿が溜まると痛みや腫れが続くことがあります。
歯根端切除術で歯茎を切開して、感染部分や病変を取り除くことで、再感染を防ぎ、歯を保存しつつ症状を改善できます。


歯根端切除術のメリット

●抜歯を回避できる可能性が高い
●被せ物を外さずに治療できる
●根管治療で治らなかった歯を残せる可能性がある

歯根端切除術は、根管治療だけでは難しい場合に有効な手術です。
感染や炎症を根の先端から直接除去することで、歯を保存できる可能性が高くなります。さらに、従来の方法では抜歯せざるを得なかった症例でも、歯を残せる可能性が出てくるため、患者さまにとって大きなメリットとなります。


歯根端切除術のデメリット

●術後に一時的な痛みや腫れが生じる可能性がある
●歯の根の位置によっては手術が困難または不可能な場合がある

歯根端切除術には一時的な痛みや腫れが伴うことがあり、痛み止めや抗生物質でコントロールできますが、患者さまにとっては不快な経験となる可能性があります。
また、歯の根の位置や形状によっては手術が難しい場合もあり、その際は別の治療法を検討します。ウケデンタルでは、十分なカウンセリングを行った上で治療を進めます。


歯根端切除術の成功率とは?

歯根端切除術は、技術の進化により成功率が飛躍的に向上しています。

●昔の治療(裸眼 + アマルガム使用)
成功率:約50%
裸眼での施術が一般的で、アマルガムという硬い金属が使用されていました。このため、再治療時の除去が困難でした。

●現在の治療(マイクロスコープ + MTAセメント使用)
成功率:約94%
マイクロスコープによる精密な施術と、生体適合性の高いMTAセメント(封鎖性と殺菌性に優れた歯の治療剤)により成功率が大幅に向上しました。


歯根端切除術の流れ

歯根端切除術の一般的な流れは以下の通りです。

①初診・診断
レントゲン検査を行い、病気の状態を確認します。
手術の説明と同意を得ます。
※他の治療が適応となることもあります。

②歯根端切除術

③術後ケア
翌日に手術部位の消毒と洗浄を行います。
約1週間後に抜糸をします。

④経過観察
2ヶ月後に経過チェックを行います。その後、6ヶ月後にレントゲン撮影と経過チェックを実施。
1年後にレントゲン撮影を行い、症状をチェックし、再発の有無や完治を確認します。

歯根端切除術が必要かもしれないと感じたら、まずは無料カウンセリングでご相談ください。レントゲン検査や診断を通じて、あなたに最適な治療法をご提案します。専門の医師が丁寧に説明し、安心して治療を受けられるようサポートします。今すぐお気軽にお問合せください。

無料カウンセリング

歯根端切除術とは?

ウケデンタルクリニックでは、他の医院では治療が難しい再発症例にも全力で取り組んでおり、患者さま一人一人に最適な治療法を提供しています。
例えば、過去に根管治療や歯根端切除術で改善しなかった患者さまに対しては、根の先の逆根管充填材の除去を慎重に行い、治療が難しいセメント素材をも完璧に除去して、再発を防ぐための確実な処置を施しました。
このように、当院では根管内を徹底的に清掃し、再発防止策を徹底して行っております。他院では対応が難しい症例でも、患者さまの歯を守り抜くために全力でサポートします。

歯根端切除を伴う根管治療症例(体験談)

K.Oさん(45歳女性/千葉県市川市 会社員)

ホームページを見て来院


主訴

左上の歯茎が痛い
3回も治療したが、歯茎の腫れが引かない、ジンジンした感じが続く。


診断

左側上顎第一小臼歯根尖性歯周炎、およびフェネストレーション


治療

H26年9月1日初診

レントゲンでははっきりとした原因はわかりませんでしたが、CTを取ってみると原因は明白でした。
フェネストレーションと言って、根の先が骨から出てしまっているのです。
神経を抜く前は、この状態で特に問題が無いのですが、神経を抜くと通常の根管治療ではほぼ治らず、歯根端切除術を行わないとまず治りません。 今回の症例では、CTを取った時にフェネストレーションが判明していましたが、歯根端切除だけで治るとは限りません。
まずは、マイクロスコープ下で根管内の感染物質除去とクリーニングを行い、基本となる根管治療をしました。しかし、やはり症状の改善は見られませんでしたので、根の先をわずか3ミリ程度切除しました。

H27年1月16日

セラミッククラウンを装着し、計6回で根管治療が終了しました
治療後には症状も落ち着きました。


歯根端切除を伴う根管治療例①(施術前)

赤丸で囲んでる付近に症状があり、ひどい時には目の付近まで腫れ上がってる感じがしたそうですが、口腔内には目立った症状はありません。

歯根端切除を伴う根管治療例①(施術前)

赤丸で囲んだ部分が原因であるにも関わらず、レントゲンでは異常をきたす所見はありません。

歯根端切除を伴う根管治療例①(施術前)

CTで見たときも悪い黒い影は見当たりません。 黄色の矢印は骨です。
しかし、赤の矢印の部分の根の先端は骨から少し出てるような感じがします。これだけでは、確定的な診断は出来ませんが、「フェネストレーション」の疑いはかなり強いです。

歯根端切除を伴う根管治療例①(施術前)

これが治療前の状態です。

歯根端切除を伴う根管治療例①(施術前)

まずは以前に詰めてある根管充填材を全て除去し徹底的に根管内をきれいにしMTAセメントで埋めなおします。通常はこれだけでほぼ治るのですが、全く治りませんでした。
ここで、もう根管内からの治療では治らないと判断し歯根端切除術をすることにしました。

歯根端切除を伴う根管治療例①(施術後)

歯根端切除術後です。根の先端が短くなっているのが分かると思います。

施術名:精密根管治療
施術の内容:根管治療 + 歯根端切除術
施術の副作用(リスク):治療後に疼痛、咬合時痛、冷温痛、腫脹、出血、むくみ、神経麻痺、血管損傷を生じる事があります。
症状によっては抜歯が必要な場合があります。
施術の価格:¥197,200

歯根端切除を伴う根管治療例②

T.Hさん(40歳男性/神奈川県小田原市)

ホームページを見て来院


主訴

何年間も右上に違和感。歯茎も腫れて、膿も出ている。歯がグラグラもしている。
近医で抜歯と言われてが、絶対に抜歯はしたくない、なんとかしてほしい


診断

右側上顎第二小臼歯、および右側上顎第一大臼歯根尖性歯周炎


治療

H25年7月19日初診

マイクロスコープ下で根管治療を行い、感染物質の除去、クリーニングを行うも右上の歯茎の腫れは変わらず、根尖孔外の感染が疑われたので、歯根端切除術を前提としたMTAセメントでの根管充填を行いました。その後、歯根端切除術を行いました。
次の診察時には歯茎からの膿も無くなりました。

H26年3月14日

セラミッククラウンを装着して治療が終了しました。
治療終了後8カ月では明らかな骨の改善が見られます。


歯根端切除を伴う根管治療例②(施術前)
初診時

赤矢印の部分が骨が吸収しているところです。歯茎からは膿が出て、ずっと違和感を感じているとのことでした。

歯根端切除を伴う根管治療例②(MTAセメント充填後)
MTAセメントを詰めたところ

徹底的に根の中のクリーニングを繰り返しましたが、改善することはありませんでした。
ということで、歯根端切除を行うこととしました。
右のレントゲンは、歯根端切除術前に根の中の治療を終えて、MTAセメントを詰めたところです。

歯根端切除を伴う根管治療例②(歯根端切除後)
歯根端切除後
歯根端切除を伴う根管治療例②(施術後)
8ヶ月後

MTAセメントを詰めたところから歯根端切除術後を見ていただければ、根が短くなっているのが分かると思います。
歯根端切除後にはぽっかりと穴が開いてますが、その穴には人工骨など何も入れたりしません。
歯根端切除術を行った次の日には、歯茎からの膿が止まり、違和感も全くなくなりました。

施術名:精密根管治療
施術の内容:根管治療 + 歯根端切除術
施術の副作用(リスク):治療後に疼痛、咬合時痛、冷温痛、腫脹、出血、むくみ、神経麻痺、血管損傷を生じる事があります。
症状によっては抜歯が必要な場合があります。
施術の価格:¥164,400

歯根端切除を伴う根管治療例③

M.Iさん(49歳女性/東京都新宿区)

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主訴

右下奥歯を5年前に治療した直後から違和感。
2年前から膿が出ていて、近医を受診したところ、根にひびが入っているかもしれない。
ひびが入っていたら抜歯と言われた。昨年からは、歯茎から膿が出たり出なくなったりを繰り返している。
最近はしこりみたいになってきた。抜きたくないがどうにかならないか?


診断

右側下顎第一大臼歯根尖性歯周炎


治療

H27年5月29日初診

マイクロスコープ下で、感染物質の除去とクリーニングを繰り返したところ、2回目の来院時には歯茎の腫れは無くなりました。しかし、近心根はかなり弯曲していて、本来の根管が見つかりません。そこでこれ以上の根管内からの治療は難しいと判断し、近心根のみ歯根端切除を選択しました。
歯根端切除術後は症状が改善し、その後セラミッククラウンを装着し、計7回の治療でH27年9月25日に治療が終了しました。


歯根端切除を伴う根管治療例③(施術前)
術前
歯根端切除を伴う根管治療例③(充填後)
根充後
歯根端切除を伴う根管治療例③(施術後)
歯根端切除後

施術名:精密根管治療
施術の内容:根管治療 + 歯根端切除術
施術の副作用(リスク):治療後に疼痛、咬合時痛、冷温痛、腫脹、出血、むくみ、神経麻痺、血管損傷を生じる事があります。
症状によっては抜歯が必要な場合があります。
施術の価格:¥197,200

歯根端切除を伴う根管治療例④

R.Tさん(47歳女性 千葉県浦安市 主婦)

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主訴

以前治療した歯が痛い


診断

左側上顎第二小臼歯、右側下顎第一大臼歯根尖性歯周炎

再根管治療をしても治る可能性は低そうであり、ファイバーポストが入れてあるので、除去するのが難しい。
またセラミッククラウンは最近入れたものなので、外すのはもったいない。


治療

H23年6月

右側下顎第二大臼歯の歯根端切除を行いました。切除した部分にはファイバーポストがあったので、逆根管充填はしませんでした。
左側上顎第二小臼歯の歯根端切除では、切除した部分に逆根管充填をMTAセメントで行いました。
6カ月後、骨の再生が認められ、どちらも良好な結果が得られています。


歯根端切除を伴う根管治療例④(施術前)
術前
歯根端切除を伴う根管治療例④(施術後)
術後1週間
歯根端切除を伴う根管治療例④(施術後)
術後6ヶ月間
歯根端切除を伴う根管治療例④(施術前)
術前
歯根端切除を伴う根管治療例④(施術後)
術後6ヶ月間

施術名:精密根管治療
施術の内容:歯根端切除術
施術の副作用(リスク):治療後に疼痛、咬合時痛、冷温痛、腫脹、出血、むくみ、神経麻痺、血管損傷を生じる事があります。
症状によっては抜歯が必要な場合があります。
施術の価格:¥43,200

治療内容 歯根の先端が汚染されている等の問題がある場合に、根管治療を続けても経過が悪かったり、詰め物を除去できず根管治療自体が難しい際に、歯根の先端、もしくは先端周辺の嚢胞を切除します。
根管治療を伴う場合には、CTにて歯の根の状態を確認、マイクロスコープで実際の患部を確認したうえでニッケルチタンファイル、ラバーダム、MTAセメントなどを用いて治療を行います。
料金 前歯:¥110,000
小臼歯:¥132,000
大臼歯:¥154,000
リスク・
副作用
歯根端切除術を行っても症状が改善しないことがあります。その場合、再び歯根端切除を行う、もしくは抜歯になってしまう可能性があります。
MTAセメントを用いた治療の可否は歯の状態によります。

ウケデンタルの歯根端切除術が選ばれる理由

2005年の開院から19年の実績

ウケデンタルは、創業から患者様第一の治療方針に基づき、最新の技術と設備を用いた質の高い歯科治療を提供し続け、地域の皆様の健康を守り、信頼を築いてきました。

定期的な研修で技術を向上させ、多くの患者様の笑顔を取り戻すことに努めております。

これからもウケデンタルは、その信頼と実績をもとに皆様の健康をサポートしてまいりますので、ご相談やお問い合わせはいつでもお気軽にどうぞ。

最新の歯科治療で難症例にも対応

日本の歯科治療の水準は、海外に比べると残念ながら高いとは言えない現状があります。

ウケデンタルオフィスでは世界水準の最新技術を積極的に導入しています。もちろんそれを使いこなすための医師の技術力の研鑽にも力を注いでいます。

「他院で断られてしまった」「一度治療したが歯の調子が良くない」という方も諦める前にぜひご相談ください。

「歯を残す」を第一に

ウケデンタルオフィスは「自分の歯を残したい」「抜歯を宣告された…」という方のために、現代歯科医療の先進機器・技術を用いて、可能な限り歯を抜かない治療を行っています。

日本でも導入の少ない歯科用内視鏡、歯科用CTスキャンやマイクロスコープ、レーザーなどを駆使して精緻な診断・治療を行い、誠心誠意、歯を保存する可能性を追求します。

無料カウンセリング

まずは初診カウンセリングへ

当院はカウンセリング後に治療計画へご同意いただいてはじめて治療を開始します。
初めての方でも安心していただけるように30分から60分の長めのカウンセリング時間を設けておりますので、ご不安・ご不明な点についてまずはお気軽にご相談ください。

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