エルビウムヤグレーザー 歯科治療
エルビウムヤグレーザーとは?
現在、歯周病治療で使用されているレーザーは数種類存在します。
その中でも、不快な音や振動がせず静かで、多くの場合麻酔が不要といった点から、もっとも人にやさしいといわれているのがエルビウムヤグ(Er:YAG)レーザーです。
当院でも安全性と患者さまの負担軽減を考慮し、エルビウムヤグレーザーを導入しております。
歯科で使用する歯周病レーザーの違い
エルビウムヤグレーザー | ペリオウェイブ | 炭酸ガスレーザー | |
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治療方法 | レーザー治療 |
光線力学療法 (レーザーと光増刊剤の併用) |
レーザー治療 |
痛みの 軽減特徴 |
組織への侵襲が少なく、痛みが少ない | 炎症の軽減、痛みが少ない | 組織の蒸発作用により、痛みが少ない |
メリット | 歯肉や歯周ポケットの細菌を直接除去 | 細菌を効率的に除去し、再発リスクが低い | 出血が少なく、術後の回復が早い |
デメリット | 治療費が高くなることがある | 特殊な装置と技術が必要 | 他レーザーに比べて照射深度が浅い |
当院ではこの3種類すべて導入しており、患者さまに1番適したレーザーを使用して治療していきます。
自分に合っている治療方法をお探しの方はぜひウケデンタルオフィスにお越しください。
エルビウムヤグレーザーの5つの特徴
1. 痛みの少ない歯周病治療が可能
エルビウムヤグレーザーは、従来のレーザーと比べて非常に痛みの小さい治療が可能です。その理由は、水によく吸収されやすいという性質にあります。エルビウムヤグレーザーは、照射した組織表面の水分に反応して蒸散するため、表面にのみ作用し、発熱が微小に抑えられます。また、先端から水を噴きつけて患部を冷却しながら治療を行うため、より安全性が高くなります。
痛みが小さいことから、多くの場合、注射による麻酔も必要ありません。
2. 身体組織への負担の少ない歯周病治療が可能
エルビウムヤグレーザーでは、歯や骨が熱変性を起こしたり、表面に黒焦げが起こったりする心配がほとんどありません。これは、照射範囲が狭く、蒸散という反応も照射部の表面でのみ作用するからです。
照射した部位の周囲や組織深部への熱作用が非常に小さく済むため、エルビウムヤグレーザーを使用すると、からだへの負担の少ない歯周病治療が可能です。
3. 歯周病などの治癒が早い
レーザーの熱には殺菌効果があるため、細菌を原因とする虫歯、歯周病、根管治療に効果的です。また治癒を促進する効果もあり、歯肉の切開にレーザーを使用すると短期間できれいに治ります。
4. 歯を最大限に残すことが可能
水への吸収性が高いエルビウムヤグレーザーは、軟組織のみならず、歯や骨、歯石といった硬組織の治療にも使うことができます。
歯科治療で使用できるレーザーは数種類ありますが、硬組織にも使用可能なのはエルビウムヤグレーザーだけです。
また、その特徴から歯を最大限残す事が可能です。
5. ストレスの少ない歯周病治療が可能
ドリルで歯を削るときには不快な振動や音がしますが、エルビウムヤグレーザーならそのような不快感がなく、ストレスの少ない歯周病治療が可能になりました。
エルビウムヤグレーザーの歯周病への5つの効果
1. 歯肉縁下歯石の除去
2. 歯周ポケット内の殺菌
3. エンドトキシンの無毒化
エンドトキシン(内毒素)とは、細菌の細胞壁に含まれる毒物のことです。
細菌を物理的に取り除いても歯の根の表面や歯肉には毒が残ってしまいますが、エルビウムヤグレーザーで歯周病菌を殺菌すれば、エンドトキシンの無毒化も同時に行うことができます。
4. バイオフィルムの破壊
バイオフィルムとは細菌同士が集まってへばりついているもののことです。簡単には洗い流すことができず、新たな細菌を次々と巻き込んでいくものですが、エルビウムヤグレーザーを使用することで、集まった細菌を破壊することが可能です。
5. 歯周外科処置における不良肉芽除去
不良肉芽とは歯周病菌に感染した歯肉のことを指します。放っておくと口臭や膿の原因となり、さらには骨の破壊を引き起こすこともあります。
歯周病治療では状況に応じてこの不良肉芽を切除し、正常な状態へと近づけます。その際、歯肉の切除をエルビウムヤグレーザーで行えば、周囲の組織へのダメージも小さく、また治癒促進効果によって傷の治りが早いため、審美的にも優れた仕上りになります。
エルビウムヤグレーザーの歯科治療をお探しならウケデンタル
ウケデンタルオフィスでは、人体に優しい低侵襲のエルビウムヤグレーザーを活用し、幅広い歯科治療を提供しています。ドリルの振動や音が苦手な方、また少しでも痛みや不快感を避けたい方に、レーザー治療は最適です。痛みや負担の少ないエルビウムヤグレーザー治療をお探しの方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。
エルビウムヤグレーザーのよくある質問
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Q
エルビウムヤグレーザーのメリットは?
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A
- 硬組織や軟組織を問わず、さまざまな治療に対応可能です。
- 痛みが少なく、嫌な音や振動がほとんどないため、患者さまのストレスを軽減します。
- 多くの治療が無麻酔、または少量の麻酔で行うことができます。
- 周囲の組織への熱の影響が少なく、身体に優しい低侵襲治療が実現します。
- 術後の痛みが軽減されます。
- ほとんどの切開において、縫合の必要がありません。
- 殺菌効果があり、治療後の経過も良好です。
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Q
なんで痛みが少ない?
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A
レーザー光はパルス発振(フリーランニングパルス波)で断続的に照射され、同軸注水で照射部位を冷却することで、熱の蓄積を最小限に抑え、痛みを軽減します。
そのため、エルビウムヤグレーザーは痛みが少ないとされています。硬組織に使用した場合、注水により歯髄への熱影響がほとんどなく、エアタービンのような振動もないため、痛みを抑えた治療が可能です。
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Q
どうやって歯を削っているの?
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A
エルビウムヤグレーザーは水に高い吸収性を持ち、歯質内の水分やアパタイト中の水分(水酸基)が急速に気化することで、その爆発力でアパタイトが破砕されると考えられています。脱灰が進んだ感染歯質(水分を多く含む)は、健全な歯質に比べて蒸散効率が高いため、う蝕部分を効率的に除去できるとされています。